「ガラスの動物園」文学座

作品紹介

1945年ブロードウェイで初演。「欲望という名の電車」、「やけたトタン屋根の猫」などで知られるアメリカを代表する劇作家テネシー・ウィリアムズの代表作で、自伝的作品。
2019年に小田島恒志の新訳、高橋正徳の新演出で、29年ぶりに文学座で上演された作品です。

ストーリー

父親が家を出て以来、母子家庭として暮らしてきたウィングフィールド家の物語。
かつては上流社会にいたという記憶から逃れられない母アマンダ。不自由な足を気にして現実から引きこもり、ガラス細工の動物たちにだけ心を許す姉ローラ。現実と乖離した母と姉を捨て去れず、一家を支えるためこの町で働くトム。そんな出口の見えない生活がジムという青年の来訪により変化していく。それはこの家族にとって希望の光に見えた。しかしガラス細工の動物たちが永遠の存在でないことを証明する光でもあった。
トムが追憶の調べを奏でるとき、二度とは戻れない過去へと導かれてゆく。

作・演出・出演

作:テネシー・ウィリアムズ 
訳:小田島恒志 
演出:高橋正徳
出演:塩田朋子、梅村綾子、亀田佳明、池田倫太朗 他
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2022年9月26日(月)18時30分開演/
27日(火)13時00分開演   
会場:川崎市麻生市民館

テネシー・ウィリアムズ

1911年3月26日、アメリカ合衆国ミシシッピ州コロンバス生まれ。
愛称の「テネシー」は本名「トマス」の南部訛りから友人がつける。 ミズーリ大学など3大学で学び、様々な職業を経て作家に。彼の作品は自伝的要素が強く、特に精神疾患で生涯のほとんどを精神病院で過ごした姉ローズからは、大きな影響を受ける。
1948年に『欲望という名の電車』、1955年には『やけたトタン屋根の猫』でピューリッツァー賞受賞など、受賞歴多数。日本には1969年6月、文学座の招聘により来日。その後アルコールと睡眠薬中毒の治療を行いながら、翌年再び来日。1983年2月245日、ニューヨークのホテルで死亡。享年71。

主な作品:『ガラスの動物園』(1945)、『欲望という名の電車』(1947)、『夏と煙』(1948)、『カミノ・レアル』(1953)、『バラの刺青』(1955)、『やけたトタン屋根の猫』(1955)、『ベビイ・ドール』(1956)、『地獄のオルフェ』(1957)、『青春の甘き小鳥』(1959)、『去年の夏突然に』(1959)、『イグアナの夜』(1961)